「キッチンは女の城」なんてもう古い!
① オープンキッチン
数年前までは、住宅における関心事は、奥様はキッチンなどのインテリア、旦那様は門構えや外観などエクステリアというのが通例でした。しかし、最近私どものお客様の多くは子育て世代のご夫婦が多く、驚く事に、男性のキッチンに対する関心の高まりが顕著になっています。ショールームに奥様といっしょに行かれ、フードや食器洗浄乾燥機やその他装備についても、自分が使う前提で、あれこれと関心をもって熱心に質問されます。キッチンの形式も対面キッチンを希望されることがほとんどです。さらに、形を変えてカウンターがなくなり、天井から下がっていた吊戸棚もなくなって、キッチンとダイニング部の境界があいまいになり、完全な「オープンキッチン」へと進化しています。壁に向かって黙々と料理する姿は何か悲壮感がただよい、仕方なく義務でやっているイメージがあるのに対し、オープンキッチンは、遊びで楽にやっているような、日常でなく非日常的な感じがするのです。「もっと気楽に」「生活を楽しく♪」というメッセージがこめられているような不思議な魅力があるのです。
② キッチンのあり方
かつて、「台所は女の城」「料理は女の仕事」でありました。しかし,家族の形が多様化し、共働きも普通になった現代では、“男子厨房に入らず”という意識自体が変化してきています。そして、ふとしたキッカケで台所に立ってみた男性は、「料理って実は楽しいじゃないか」と気づきます。最近の若い夫婦は、家事は男女平等で旦那が台所に立つことに、何の違和感もありません。まだ記憶にあろうとは思いますが、「わたし作る人、あなた食べる人」という即席ラーメンのCMが女性の反発を買って放送中止になりました。つまり、「料理をつくるのは女」「食べるのは男」というのは女性差別だというわけです。しかし、私より少し前の世代である昭和の一桁生まれの方には、「男子、厨房に入らず」で、プロは別にして男が台所に立つことは男子の“恥”であるという概念は根強く残っています。小さな頃、私の家庭では、親父が料理をするのは、「魚のさばき」と「すき焼きの味付け」でした。小さいながら、「格好いいな~!将来大人になったら自分もやるんだ!」と思っていました。が、「魚のさばき」は勿論出来ませんし、「すき焼きの味付け」は、「エバラのすき焼きのたれ」のお世話になっています。
③ 四季折々
日本は四季に恵まれており、その季節ごとにおいしい野菜や魚が出回ります。折角ですから「季節を感じる料理」が大切だと思います。私の料理の原点は、私の大好きな建築家、宮脇壇氏の書かれた『男の生活の愉しみ』と漫画『美味しんぼ』です。この二つの本を読んでいると私でもおいしい料理が作れる気になってしまいます。男の料理は大人の遊びでいいと思います。その遊び心が意外においしい料理をつくりだすなんて思っています。何か背中から妻の声が聞こえてきそうです。「またキッチンでゴソゴソするんじゃないでしょうね!」って…
④ 最後に…
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